一品、二迫、三声、四節

詩吟の練習を再開して、十年余り経ちます。大学時代の先輩後輩と月1回、宗家のもとに通い、1時間余り。むしろ練習後の先輩後輩との懇親が主目的化している感がありますが。

 

属していた大学詩吟研究会は、60余年間、細く、長く続いており、幸いここへきて現役学生数が増えたこともあって、大学祭での吟詠会も復活し、継続して開催できるようになり、我らOBも参加させてもらっています。

先日も、機会を得て、かつて「詩吟?ああ鞭声粛粛・・・だね。」と定番だった「不識庵機山を打つの図に題す」(頼山陽作)を久しぶりに吟じました。そのとき、改めて初代宗家に教わった、「一品、二迫、三声、四節」という言葉を思い起こした次第です。詩を吟ずるための心得として、まず品位を重んじ、詩の心をいかに人に伝えるかの気迫を以って吟ずる。普段から声を鍛錬し、最後に節回しが次ぐ、ということを表したものです。

 

「一品、二迫、三声、四節」は、仕事にも通じると考えます。品位を重んじ、我が思うところをいかに伝え賛同を得るか、そのために得意の技をいかにして磨くか、です。ちなみに社労士法でもその職責の条に「常に品位を保持し、・・・法令及び実務に精通して、公正な立場で、誠実にその業務を行わなければならない。」と品位を第一に掲げています。そのようにやって来ることができたか、77歳の今振返って、反省も種々ありますが。