日本人は全世代にわたり睡眠衛生が悪い国とされているとのことです。先進33か国中で睡眠時間が圧倒的に短く、1日平均7時間22分、他国との比較で、1日当たり約1時間少ない。年間15日間の不足(1×365÷24)。労働生産性の国際比較と相関しているとされます。そのため、1994年に出された「健康づくりのための休養指針」(21世紀には「健康日本21」)は、約10年ごとに見直されますが、2003年には「健康づくりのための睡眠指針」と名称が変わり、「快適な睡眠のための7箇条」、2014年には「睡眠12箇条」が発出され、2024年2月発出の改定版(「健康日本21」(第三次))は、適正な睡眠時間と睡眠休養感の確保に向けた推奨事項を「成人」「こども」「高齢者」と年代別にとりまとめられています。
「睡眠時間が6~9時間(60歳以上については、6~8時間)の者の割合」を60%に引き上げるとの目標値(現状値:令和元年54.5%)も掲げられています。是非参考にされ、従業員各位が健康で明るい生活を確保できるようご尽力願いたく。
ところで、戦後の健康についての施策は、法律面でいえば、蛋白質及びカルシウムの極度の不足、さらに結核が非常に多く、又、トラホーム、消化器系伝染性疾患に対する抵抗力が弱いこと等を背景に「栄養改善法」(1952年)が制定されたところから始まっています。その後、1978年「国民健康づくり対策」が行われ、およそ10年ごとに見直しされてきましたが、栄養(食事)や運動の奨励策が主となっていました。が、2000年代になると、栄養の摂りすぎが問題となってきて、「高齢者の医療の確保に関する法律」に基づき、2008年特定検診(メタボ健診)・特定保健指導が実施されるようになり、これまでの栄養(食事)、運動に加え、睡眠が重点3本柱とされるようになりました。特に21世紀に入ってからの睡眠に関する科学的な知見の伸展は目覚ましいとのことです。
